☆即納追跡可☆ イギリス 2023 エリザベス2世 ブリタニア 1オンス 金貨 【1枚】 (コインケース付き)

17世紀の英国貨幣界に突如として姿を現した女戦士ブリタニアのコインポートレート

過去約2000年間にわたって常に英国の心の拠り所として国家を守護し続けた女戦士ブリタニア。その名が地理的なグレートブリテン島と同意語と見なされるようになったのは古代ローマ時代のことでした。海運国家として空前の繁栄を謳歌するに至ったその後の英国ですが、それに従ってブリタニアもいつしか海を象徴する女神として崇められるようになりました。その後、文化的なシンボルとして時折、英国史上に姿を現していたブリタニアですが、中でも当時の世界最強国家スペインの艦隊を打ち破った英国が、一躍世界の檜舞台に躍り出た16世紀エリザベス1世の治世下において、国家のシンボルとして印象的な復活を遂げたことは史実が物語っている通りです。海運国家イングランドを支えたカリスマ性溢れる女王の時代に、海の女神ブリタニアがシンボルとして取り挙げられたことは決して単なる偶然では無かったはずです。古代ローマ時代には当時の流通貨に初めて描かれ注目を集めたブリタニアの肖像ですが、独立した国家としての英国のコイン上にて本格的に紹介されるようになるのは、英国王チャールズ2世が共和制を破って王政復古を成就した17世紀後半のことでした。王政復古の12年後、つまり1672年に初発行となったファージング銅貨の裏面に史上初のお目見えとなったブリタニアのポートレートは、今も受け継がれるこの女神を想起させる数々の特徴との共通性が見られる典型的なものです。機械打ちコインながらもハンドメイドの風合いを多分に残すその優れたファージング貨の表面には、頭上の兜、足元のユニオンジャックの盾、そして何よりも海を象徴する槍等、ブリタニアを暗示する小道具が全て網羅され、英国貨幣史上におけるブリタニアの衝撃的デビューを華々しく彩っていました。そこに見られる荘厳な趣を湛えた左向きのブリタニアの座像は、その後、銅貨ならではの古色をまとって21世紀の今日、真のアンティークコインとして女戦士ブリタニアの長大なる変遷を語り続けています。


エリザベス2世の「第5肖像」を掲げる歴史上最後のブリタニア地金型コイン

1987年に英国ロイヤルミントがリリースするや否や、一躍世界的な脚光を浴びた地金型コインによる「ブリタニアシリーズ」。2023年度版においても引き続き使用されることになった同デザインですが、今や地金型コインの代名詞とも呼べるほどのブリタニアの印象的かつ個性的なデザインがこの度、再降臨を果たします。コイン裏面に描かれたブリタニア像は、波風になびく長い頭髪と衣装のドレープが限りない女性美を強調する誠に芸術性豊かなものですが、コリント式の兜、三又の槍トライデント、そしてユニオンジャックを模した盾など、女戦士を演出する道具立ては未だ健在です。しかし過去のコレクションにて時折姿を見せていた盟友ライオンの姿はどこにも見られません。ただ背後の波模様のみが孤高の境地に佇むブリタニアの麗しい姿を際立たせています。コイン表面には去る9月8日に崩御された英国君主エリザベス2世の「第5肖像」が描かれていますが、ブリタニア地金型コインの表面のデザインとしてこの秀逸な肖像が用いられるのは来年までとのことです。来年以降は新国王チャールズ3世の公式コイン肖像が初登場となりますので、このエリザベス2世のものはそれまでの間のみの限定版としてこの度再び使用されることになりました。既に伝説の域に達しているコイン肖像の真の傑作「第5肖像」ですが、改めて注視してみますと、深い精神性を感じさせる温かみのある人物描写と好対照を成す完璧極まりない写実性が超絶的ですらあるように見受けられます。女王の頭上を飾る王室の秘宝「ジョージ4世のステート・ダイアモンド・ダイアデム」の壮麗豪華な美しさ見事に描き出す当ポートレートですが、通常の記念コインとはまた違った地金型コインならではの艶を伴った輝かしい光を四方に発散しています。女王の生涯最後の公式コイン肖像となった当ポートレートですが、最晩年の女王の秀麗な絵姿を再現するその優れた描写は、齢を重ねてなお気品を失わず、婉然たる微笑みで世界を魅了した女王のカリスマ性をも忠実に映し出しています。女王の治世最後の年となった2022年ですが、これまで70年の長きにわたって英国に君臨した稀代の帝王エリザベス2世の栄光の治世の総決算として世に贈られる誇り高き女戦士ブリタニアを描く当地金型コインであるがゆえに、今後も英国を象徴する実物資産として脚光を浴び続け、幾世代にもわたって子々孫々と継承されて行くことと思われます。